歯周病で口が臭い?歯科衛生士が解説する、歯周病の口臭チェックと対策。

歯周病で口が臭い? 歯科衛生士が解説する、歯周病の口臭チェックと対策。

「歯周病の臭いってどんな臭い?」
「旦那さんの口が臭いけど、これって歯周病?」
「歯周病の臭いって自分で治せるの?」

このように思われている方は多いのではないでしょうか?

歯科衛生士の私が、実際のクリニックでの経験をもとにお伝えします!

歯周病の臭いってどんな?

しょうのう、漂白剤、硫黄の温泉の匂い

私がよく例える、歯周病の臭いは「しょうのう・漂白剤・硫黄の温泉」の臭いです。

「歯周病 口臭」などで検索をすると出てくるのが

「卵、魚、玉ねぎが腐った匂い」
と言うものなのですが、ピンと来ますでしょうか?
私はあまりピンと来ませんでした。

そこで、私が患者さまに説明するのが
・しょうのう(おばあちゃんのタンスの匂い)
・漂白剤(ボトルのキャップを開けた瞬間の匂い)
・硫黄の温泉の匂い(オナラの臭いとも言います。)

歯科衛生士

ちなみに漂白剤は完全に著者の主観で、他の衛生士に聞いても賛同してもらえないことも多いです…

そもそも歯周病って何なの?と気になった方はこちら(リンク)

なぜ歯周病になると息が臭くなるの?

歯周病菌が発生させる『ガス』の臭い

歯周病菌は硫化水素とメチルメルカプタンと言うガスを発生させます。
このガスが歯周病菌の口臭の原因です。

歯科衛生士

口臭対策には歯周病菌のコントールが大切ということが分かりますね!

口臭のセルフチェック

ここでは簡単な口臭のチェックの方法をご紹介します!

①フロスや歯間ブラシを使って匂いをかぐ
一番お勧めなのが、フロスや歯間ブラシを使用したあとで、そのフロスや歯間ブラシを嗅いでみると言うことです。
もし、この器具から強烈な匂いがしたら、きっと清掃不良が原因。

また、お口の中全部ではなくて、一部分だけ臭い場合はそこだけに何か問題があるのかもしれません。その場合は
・一部だけ歯周病が進行している
・被せ物がずれている
・治療中の仮歯が臭っている
などです。

②コップや袋などに息をためて匂いをかぐ
一度、容器に息を入れてそちらの臭いを嗅ぐのも一つの方法です。
この場合、清掃不良ではなく胃や腸からくる臭いはわかりやすいと思います。

③信頼のできる人に聞く
少しハードルは高いですが、信頼できる人に口を臭ってもらうのもいいと思います。
口臭は「他人から臭く思われないか」と言うのが基準だと思います。そのため、他者の評価を聞いてしまうのが一番確実かもしれません。

時間帯によって口臭は変化しますので、特に朝方の口臭の感想を聞くのがお勧めです。

歯周病の口臭対策は?

歯周病菌のコントロールが口臭対策には不可欠と分かりました。では、歯周病菌のコントールとは何をすればいいのでしょうか?
ここでは口臭対策についてご紹介します。

①念入りに歯ブラシ・歯間清掃具でお口のなかを清潔に保つ
 念入りにお口の中のお手入れをしましょ。この場合歯ブラシだけではなく、歯間清掃具(歯間ブラシやフロス)を使用しましょう。
中には手が不自由などの理由で、歯間清掃具が使えない方もいらっしゃいます。
その場合はかかりつけの歯科医院でどういった清掃用具がいいか、教えてもらいましょう。

②定期的に歯科医院でクリーニングを受ける
歯周病の口臭は細菌が原因です。歯科医院で行うクリーニングには、この細菌の住処を壊す効果があります。自分でしっかり歯ブラシをしているから大丈夫!と言うことはありません。定期的に受信しましょう。

③お水をおこまめに口に含む
お口の中の乾燥も細菌を繁殖させる一つの原因です。口臭が気になる時は、お水を少し含んだり、うがいをするのも効果的です。

④治療中の歯があれば治療を
治療中で放置している歯があれば、必ず治療を完結するようにしましょう。
治療中の部位は食べ物がつまりやすかったり、仮の詰め物の材料が臭いを吸収しやすい場合があり、口臭の原因になります。

しっかり治療を完了しましょう。

まとめ

いかがだったでしょうか?
この記事を読んでいる方は、「自分の口臭が気になる」「身近な人の口臭が」気になっている方だと思います。お口の中のセルフケアの徹底と、歯科医院への受診は一番簡単にできる対策だと思います。ぜひ試してみてください!